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2013年度冬に実施予定の第三回「数学川柳&数学俳句&数学短歌」にも、ぜひご応募ください。

総 評 ー 新しい短歌との遭遇に驚き

今回、初めて数学的な言葉を入れた短歌に目を通しましたが、ふだん気がつかないところに気づかされる、新しいものの見方の発見があって大変面白いと感じました。どの作品も本来は短歌になじまないと思われる数字や数学用語で軽やかに日常を切り取っており、「こんな言葉も歌に入るのか」とある意味、感心させられました。選定にあたっては、作者の心情がにじみ出ている作品にやはり共感を覚え、恋心を上手に形容した恋歌の『けがをして〜』を大賞に、『わたくしの〜』を永田和弘賞に選んでいます。

短歌部門選考委員 永田和宏(歌人)

大 賞 1作品

「後悔は 180度 回れ右」

栃木県 栃木県立宇都宮白楊高等学校 中里葵さん(高校3年生)

永田和宏【永田和宏氏の講評】
数学的言葉の比喩に高校生らしい甘酸っぱい思いを載せ、下の句の「は」と「の」の使い分けも秀逸でした。
《副賞》 記念品・賞状

優秀賞  

コンパスは ぐるりとまわって 円をかく
           道に迷った 小羊のよう
  神奈川県 三浦市立上宮田小学校 石上力也さん(小学5年生)
メートルも ミリメートルも 虫に見え
       しゃくとり虫を 思いうかべる
  東京都 杉並区立荻窪小学校 浜本あやかさん(小学2年生)
《副賞》 記念品・賞状

永田和宏賞 1作品

わたくしの 六十兆の 細胞が 制御不能に なる片想い  東京都足立区 琴音翼さん(ペンネーム)
永田和宏【永田和宏氏の講評】
大賞作と同じ恋歌ながら「細胞」という生物的な言葉の使用が目を引いたこちらの作品を選びました。
《副賞》  記念品・賞状

ワイデックス賞 1作品

嫌いじゃない 好きなのかもね 分度器の 50°くらい 君に傾く  佐賀県唐津市 大野一由さん(ペンネーム)
《副賞》 記念品・賞状

入 賞 10作品

ベクトルの 矢印揃って 右側を
 指すから ついつい 見ちゃう、右側
長野県佐久市 内田みのりさん(高校2年生)
君からの 言葉一つで この気持ち
 sinカーブの グラフのように
岐阜県飛騨市 川上まなみさん(高校2年生)
吾が母は マトリックスの 役を終え(夫)
 エントロピーの 世界へ移る(妻)
福岡県筑紫野市 二宮正博さん
二等辺 三角形になる 貴方の目(作者本人)
 60°から 涙が出てる(恋人)
京都府京都市伏見区 村井隆人さん
道へだて 平行線を 確と引き
 軒高続く 白壁の町
山口県光市 瀬戸内光さん
窓の外 ちらちら雪が 舞い降ちる
 猫の背中が 分度器の姿
京都府 ノートルダム学院小学校 中村鷹大さん(小学5年生)
クリスマス ぼくの作った 手まき寿司 
 体積だけは だれにも負けない
秋田県 男鹿市立五里合小学校 杉本凛人さん(小学6年生)
恋愛は ×-(かけひき)命と 言うけれど
 君が0なら 叶わぬ恋だ
佐賀県 早稲田佐賀高等学校 栗林恒佑さん(高校1年生)
教室の 面積はかるよ 新聞で
 大きく広げて 64まい分
広島県 東広島市立入野小学校 須賀舞香さん(小学4年生)
見落とした 小数点に 想い馳せ
 そっと心に ピリオドを打つ
佐賀県 早稲田佐賀高等学校 島田真実さん(高校3年生)
《副賞》 記念品・賞状
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